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コロナウイルス感染リスクが高い職業トップ30

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神奈川県では非常事態宣言の延長が決定され、新型コロナウイルスの感染拡大で歯科への受診をためらっている方も多いのではないでしょうか。

先日米国の投資家向けのコンテンツを手掛ける「Visual Capitalist」が業務中の複数の要因に基づいて新型コロナウイルス感染症に罹患するリスクが高い職業ランキングを発表しました。ちなみにこんな感じのランキングです。

 

 

上位4職種のうち3つが歯科関係で占められています。歯科衛生士はダントツで1位ですね。歯科医師は4位です。

 

調査では①他人との接触、②物理的近接性、③病気と感染症への暴露という3つの観点からリスクを算出しています。アメリカでの調査であり、実際にコロナウイルスに罹患した人の人数ではなく、あくまでもリスクが高いと見られるランキングですが、自分たちの職種が上位を独占しているのを見ると、ちょっと怖いなと思うと同時に違和感もおぼえます。

 

それは何故かというと、うちの歯科医院の歯科衛生士さんたちやスタッフみんな元気だからです。

知人の歯科医師や歯科関係者でコロナウイルスに感染したという話も聞いたことがありませんし、もし、本当に感染しやすいのであれば、新型コロナウイルスだけでなく、他の感染症にも罹りやすいと言う事になると思いますが、しょっちゅう体調を崩して風邪をひきやすいという事もありません。

日本歯科医師会も、今日まで歯科治療を通じて患者が新型コロナウイルスに感染した例は1件もない。と発表しています。

 

では、ハイリスクなはずの歯科医院でなぜ感染が起きないのか、それはお口の中の病気で一般的な「歯周病」「虫歯」「根の病気」のほとんどが感染症だからだと考えられます。

つまり、もともと歯科治療では感染症対策がとても大切であり、それを実践しているからだと思います。

具体的には、使い捨てグローブの使用、器具の滅菌・消毒、口腔外バキューム、ゴーグルの使用などがありますが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って院内の常時換気、フェイスシールドの使用、白衣の消毒など今まで以上の感染症対策が行われています。

 

しかしながら、感染症対策は設備、資材、時間、人など非常に多くのコストが掛かります。患者さんやスタッフにとって安全確実な歯科医療を提供するために、感染症対策は必須ですが近年の国の財政問題、国民医療費の増大により歯科保険医療費が十分とは言えません。新型コロナウイルスの感染リスクが高い現在、確実な感染症対策を歯科保健診療のみで維持推進していくのは難しいのではないかと思われます。全ての人が安心して安全な歯科治療をうけられるように一日も早く改善されることを期待します。

 

それではみなさん、コロナに負けずに頑張りましょう。  Dr小林

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